短気は損気

「ちょっと、なんでこんなに時間かかってんの」

昨晩、Macのソフトウエアのアップデートが終わらなくて、思わずひとりごちてしまった。相手は機械である。怒っても意味がない。それはわかっている。でも、口をついて出てしまう。

歳をとると、丸くなると聞いていた。人生経験を積んで、多少のことには動じなくなる——そんなイメージを勝手に抱いていた。ところが現実はどうも逆らしい。電車が遅れる。レジの列が動かない。メールの返信がこない。若いころは気にも留めなかったことが、いちいち引っかかる。こんなことで夫婦間でお互いがキレ合っている(こともある)。

どうやらこれ、医学的にも説明がつくらしい。加齢とともに脳の前頭葉——感情にブレーキをかける部位——の働きが少しずつ衰えていく。つまり短気は「性格の問題」ではなく、「脳の問題」でもあるというわけだ。なんだ、私のせいじゃないじゃないか。……と、責任転嫁したくなるのも、また前頭葉の仕業かもしれないが。

ただ、気づいたことがある。短気を起こしたとき、たいてい自分が疲れているか、余裕をなくしているかのどちらかだ。イライラは、自分の内側からのサインなのかもしれない。

「短気は損気」とはよくいったもので、怒って得したためしがない。でも、ゼロにしようと躍起になるより、「ああ、今日も少し余裕がなかったな」と気づけるようになれれば、それで十分じゃないかと思うようになった。(というか気持ちを落ち着かせる努力をするようになった)

丸くなるのは、もう少し先の話にしておこう。

この季節になると必ずみなさんに見てもらうビデオ。

自宅から見た桜を題材に作った自作ビデオ。BGMもスタジオに篭って一晩で作った。この頃が一番アバンギャルドだった(笑)